寒さはこれから。橘始黄〜たちばなはじめてきばむ頃〜です | BOTANICAL LIFE TIPS
  • 2019/11/21

    寒さはこれから。橘始黄〜たちばなはじめてきばむ頃〜です

    東北や北海道ではすでに雪が舞ういまは、二十四節気の「小雪(しょうせつ)」です。
    各地で紅葉もそろそろ終盤へ、本格的な寒さの少し前段階、冬仕度はできていますか?

    四季のある日本では春夏秋冬それぞれに、季節の様子をあらわす言葉があります。
    二十四節気は古代中国からやってきた方式ですが、一年を24に分けて「立春」や「雨水」「啓蟄」などと呼び、12月の初めは「小雪」にあたります。
    また、その二十四節気をさらに細かく分けた方式に「七十二候」があります。
    俳句を嗜まれる方などにはとくに馴染み深いものですね。
    七十二候では、より季節の特徴を具体的にあらわした言葉が使われています。
    小雪の後半12月6日頃までは「橘始黄」「たちばなはじめてきばむ」と言い、橘の実が黄色く色づく頃です。

    橘といえば日本固有種の柑橘類。昔々「橘」は、柑橘類の総称だったようですが、今では大変稀少な植物となりました。
    一年を通して葉っぱが緑の常緑樹なので縁起が良いとされ、神社に植えられたり、不老長寿の効用があるとして江戸時代には将軍家に献上されたりしたといわれています。
    たしかに、柑橘類はビタミンC豊富で体を生き生きと、活力を与えてくれるもの。
    寒さのつのるこの時季にはとくに美味しく、風邪予防にもなります。

    アロマテラピーでは最近話題の国産アロマに「戸田橘」があります。
    静岡県・戸田(へだ)の特産品で、こちらで果皮から抽出した精油が製造販売されています。
    リモネンやリナロールを含み、アロマテラピーでは血行改善や疲労回復、集中力アップなどに活用されます。
    香りは柑橘系特有のさわやかさで、ベルガモットやオレンジと比べるとひかえめなのが特徴です。
    これから訪れる本格的な寒さを前に、こずえに色づく小さな橘を想像してみてください。
    ちょっとけなげで愛おしい感じがしませんか?
    昔々の日本の人々が、この小さな果実を大切にしてきたことを思いながら、ぜひ香りを楽しんでみてください。